パラスポーツの花形、車いすバスケットボール。
イスバスとも呼ばれるこのパラスポーツは、それぞれのプレーヤーのためにつくられた競技用車椅子(日常生活で使うものよりもはるかに機動力の高いもの)に乗って、コートの中5対5で闘うバスケットボールだ。
選手たちはその専用のマシンを腕力でフル回転させ、コートに摩擦熱でタイヤ痕を残していく。
日本車椅子バスケットボール連盟のオフィシャルパートナーのサントリーが車椅子バスケのルールを分かりやすくまとめているので、まずはこの動画を見て欲しい。
サントリー『車椅子バスケットボールのルール for ビギナーズ』 2分17秒
障碍の度合いによって点数が決まっていて、コートに出てる五人の選手の合計が基準を超えてはいけないという点数制は良い仕組みだと思う。
この点数制があるから、障碍の軽い人だけが試合に出るのではなく、障碍の重い人にも活躍のチャンスがある。
俺は車椅子バスケをプレイした経験はないが、車椅子でプレイするとなると、レイアップシュートを決めるのでもはるかに難しいことが、想像に難くない。
バスケットボールの基本的なプレイのレイアップシュート、ゴール下でリングに向かって跳躍しボールを置いてくるレイアップシュートが、車椅子バスケになると格段に難しくなる。
リングの高さは変わらず305センチ。
成人女性を縦に二人並べたぐらいの高さにあるリングに、座った状態の低さから決めるというのはそうとうに難しいはずだ。
ゴールから離れれば、シュートはさらに難しくなる。
そのシュートを楽々届かせ決める車椅子バスケ日本代表選手はすごい!
車椅子バスケの何がすごいって選手たちの腕の力だ。
車椅子バスケでは腕が脚の代わりをする。タイヤに伝えた腕力が脚力に変わり、コートを走り回る。
常に走り続けるのはバスケの宿命。車椅子を走らせ続けなければならない。つまり、腕の力を使い続けなければならない。
めちゃくちゃきついだろうし、だからこそ車椅子バスケ選手の腕の力はとてつもないだろう。
実際、藤本怜央の盛り上がった筋肉を見るだけでパワフルさが伝わってくる。
車椅子バスケは移動もすべて腕の力だし、シュートも上半身の力だけで撃たなければならないし、腕の力を常に使い続ける過酷なスポーツだ。
2020東京は、そんな過酷なスポーツで日の丸を背負い闘うパラリンピック選手にも注目だ。