八村阿蓮。
日本の大学バスケ選手としてはトップクラスのインサイドプレーヤーながら、兄の八村塁があまりにも偉大であるがために、どうしても比較され、そんなにすごくないと思われてしまう不遇な選手。
八村阿蓮はスゴイ選手だ。比べられる兄があまりにもすごすぎるだけだ。
【バスケ】NBA挑戦を表明した八村塁は弟もヤバい!|八村 阿蓮(東海大学2年/PF/198cm)
八村塁の弟として、彼の肩にはいつだって大きな期待がのしかかってきた。
兄の塁がウインターカップ3連覇し、彼が卒業してアメリカへと渡り、彼に代わってチームの中心となった弟の阿蓮に、4連覇の期待がかけられた。
しかし彼は、その期待に応えられなかった。
前年優勝校は、ウインターカップ初戦敗退という屈辱の結果に終わった。
兄の3連覇達成の瞬間をベンチから見ていた弟が、コート上でだれよりもその敗北の責任を感じていただろう。
だが、その翌年、明成高校は、八村阿蓮は、強くなって帰って来た。
初戦敗退したチームは、奇跡的な巻き返しを見せ、一年後には、ウインターカップの頂点に立っていた。
兄を必死で追ってきた弟が、ついに手にしたチャンピオンの称号だった。
ウィンターカップ男子決勝戦 明成 八村阿蓮 優勝インタビュー
日韓大学対抗戦の李相栢杯というものが毎年開催されている。
男子も女子も3戦する。
基本的に男子は韓国のほうが強く、これまでの勝率は韓国が高い。
女子は逆で、日本のほうが強い。
男子は今年、初戦に勝利することができたが、残りの2戦を落として、1勝2敗で終わった。
【フルゲーム】白熱の最終戦!U22日本代表vsU22韓国代表|第42回李相佰盃GAME3
敗戦動画のコメントは、どうしても辛辣で批判的なものになる。
阿蓮に対する意見は、どうしても兄と比較してのものになる。
塁は兄で、阿蓮は弟。それは決して変わらないことだ。
「八村塁の弟」という肩書きは、一生阿蓮に付きまとう。
その期待とプレッシャーは大変だろう。
でもそれは、意味のあることだと思う。
「八村塁の弟」として注目され期待される、だからこそ高校時代苦労しただろうが、だからこそ優勝まで行けたと思うのだ。
日本バスケの先頭を突っ走る八村塁。
前を突き進む兄の背中を必死で追いかける弟、八村阿蓮。
そんな八村兄弟を応援している。