3連覇。
スリーピート。
それは、その時代の最強チームでしか実現できない。
NBAでそれを達成できたのは数少ない。ジョーダン&ピッペンのシカゴ・ブルズ、コービー&シャックのLAレイカーズ。
3連覇は、オールスターチームのウォリアーズですら成し遂げられなかったとんでもない偉業だ。
3連覇達成できれば最強チーム
にもかかわらず
11連覇してるチームが国内女子バスケ、Wリーグにある。
ヒマワリをイメージしたイエローカラーのチーム、JX-ENEOSサンフラワーズだ。
【Wリーグ】JX-ENEOS 11連覇!優勝決定直後に全選手インタビュー
ファイナル第一戦はサンフラワーズが普通に勝った。今シーズン躍進した三菱電機コアラーズに力の差を見せた。
【Wリーグハイライト】3/2 JX-ENEOS vs 三菱電機(ファイナル第1戦)
第二戦では、根本葉瑠乃がスリーポイントシュートを7本決めて食らい付いたが、それでも勝てなかった。
【Wリーグハイライト】3/3 JX-ENEOS vs 三菱電機(ファイナル第2戦)
【Wリーグプレーオフ】ベスト5 三菱電機・根本葉瑠乃#4 厳選プレー集
サンフラワーズは国内で女王の座を守り続け、十年以上どこにも渡さない最強チームだ。
バスケファンの率直な感想だが、サンフラワーズは強すぎる。
圧倒的な一強だから、あまり楽しめない。
優勝候補がいくつかあってどこが勝つか分からないのが面白いのに、「また今年もサンフラワーズが優勝だろうな」と見る人たちが毎年思ってしまうWリーグの現状は、正直言って、見る側としてはおもしろくない。
スポーツリーグとしてバランスが取れていない。戦力が偏っている。
彼女たちは、ウォリアーズどころじゃない完全な一強。
毎年恒例の優勝、当たり前の連覇で、11回も続けてチャンピオンになっている。
スポーツの世界で、強すぎる選手やチームは、あこがれられる反面で疎まれるけど、強すぎるからと嫌われるのは、チームにとってあまりにも不本意だろう。
強いことが悪いのか?と言いたくなるだろう。
国内最強チームのサンフラワーズだってWNBAチームには勝てないだろう。
このことから分かるように、強い弱いは相対的なことで、一強状態なのはタレント揃いのサンフラワーズにだけ責任があることではない。
リーグ全体のバランスの問題だ。
もっと移籍が活発になってほしい。
移籍で人が流れないことには、一強状態は変わらないと思う。
サンフラワーズから移籍するでもいいし、サンフラワーズを倒すために他のチームが補強するでもいいから、変化が訪れてほしい。
平家物語で言われていた。
諸行無常で盛者必衰だと。
いつまでも強くあり続けるということは有り得ない。
昔シャンソン化粧品が連覇してる時代があって、今はJX-ENEOSの時代。
そしていつかJX-ENEOSの時代が終わり、ほかのチームが女王になるときが来るだろう。
だが本当にそうか?と疑ってしまうほど、まるで永遠に続くかと思えるほど、JX-ENEOSサンフラワーズは層が厚く強い。
怪我や産休でスタメンが抜けても、それを埋められる選手層がある。
世代交代で人が入れ替わっても、強さを維持し続けてるところがすごい。
女子バスケ最高の司令塔、吉田亜沙美が引退したが、藤岡麻菜美がそこを埋められるように成長していくだろう。
【Wリーグ】JX-ENEOS・吉田亜沙美 引退会見(ほぼ全編)
抜ける人がいれば、サンフラワーズに新しく加入する選手もいる。
その一人が、奥山理々嘉だ。
女子バスケナンバー1のチームに、世代ナンバー1の選手、点取り屋の彼女が入った。
【日本バスケ界のネクストスター③】奥山理々嘉(八雲学園)「八雲に恩返しをしてオリンピックで活躍する」
強いチームに強い選手が入って一強支配が続く。
ただそれは、いつまでも続くものではないだろう。
吉田亜沙美が引退したように、代表常連で絶対的な存在の渡嘉敷来夢や宮澤夕貴も、いつかは引退する。
一強時代もいつかは終わるだろう。
女王を倒すチームが現れ、女王だったサンフラワーズが挑戦者となって新たな女王を追う新時代もいつかは始まるだろう。