ウィンターカップを見てると、今の高校生は、ポジションに関係なく、シュートがうまい選手が多いなと感じる。
シュートレンジの広さには、史上最高のシューター、ステフィン・カリーからの影響も強く感じる。
カリーは、NBA選手の中では、身長が高くないし、身体能力も高くない。
その代わり、NBAでもずば抜けたシュート力があって、ハンドリングスキルも高い。
彼こそ、日本人選手が目指すべきスタイルなのではないか。
カリーから学ぶところが多いのではないか。
というわけで、カリーのシュートフォームを解説した動画を紹介します。
こちらの動画↓
ステフィン・カリーが頭角を現すまでは史上最高シューターだったレイ・アレンが、シュートのコツを聞かれたとき、よく答えに使っていた表現がある。
《電話ボックスの中で放つように》というものだ。
今の若い子は電話ボックスに入ったことないと思うが、
こういう直方体 の箱の中で、体を曲げずにまっすぐ跳ぶイメージだ。
カリーの相棒クレイ・トンプソンは、《逆さになった滝》と表現している。
足のつま先から手の指先まで、滝が逆に流れるような下から上への一続きの動作で、打つ。
NBA《レッスン》クレイ・トンプソン ~ 綺麗なシュートフォームを身につける
掌をボールにべったりとつけず隙間をあける、というクレイのアドバイス。
これは、日本のプロ選手、石井や大塚も、口をそろえて言っている。
【バスケ】シューターなら絶対見た方がいい!! Bリーグ No.1シューターが教えるシュートフォーム【石井講祐】
【マル秘情報】現役プロが特別に教える3Pシュートが入るコツと練習法!!〜大塚裕土流〜
しかし、カリーは、最初のほうで紹介した動画にもある通り、パームシューター
つまり、掌をボールにべったりとつけているタイプだ。
だから、どっちが正しいのか分からなくなる。
手のひらをつけたほうがいいか、あるいはつけないほうがいいか、を考えたとき、プレーヤーの手の大きさも関係してくると思う。
ただでさえ手が小さい人が、ボールに触れる面積をさらに小さくして、その動きをコントロールするというのは、難しいだろう。
小柄(手も小さいであろう)でシュートが上手い選手の代表格、富樫勇樹はどっちだろうと調べてみると、彼はカリー同様パームシューターで、放つ前ボールに手のひらがくっついている。
だから、小柄な人や子どもは、手が小さくて安定せず、ボールコントロールしにくいだろうから、ステフ・カリーをお手本にして、掌をボールにべったりとつけてもいいのではないか。
カリーは、身長190ぐらいあるわけで、手が小さいとは思えないから、手が大きくても、手のひら全体をつけるほうが飛ばしやすいなら、そっちでいいと思う。
結局は、自分に合う合わないの話で、掌とボールの間に隙間をつくるというのは、シュート指導でよく言われるが、良いシューターであるための絶対的な条件ではない、ということだろう。
レイ・アレンは、いつも電話ボックスの中で放つように打ってきた、と語っている。それこそが、バスケットボールのシュートの秘訣だと。
だが、レイ・アレンの言葉で一番大事なのは、精神的な面でのアドバイスだ。
彼は、こう言う。
シュートが下手な人はほとんどが狙いすぎなんだ。
シュートは、自分を信じて打つしかないんだよ。
NBA選手は、激しい試合の中で、フォームが崩れてもシュートを決めている。
だから、シュートを決めるためにフォームは大事だけど、それがすべてではないということだ。
伝説のシューター、レイ・アレンが言うように、自分を信じて打つしかないんだろう。