車いすバスケ男子日本代表が、リオパラリンピック金メダルのアメリカと、決勝戦で戦った。
「一富士二鷹三茄子」をコンセプトにつくられた日本車椅子バスケ代表のユニフォームは、前面に富士山が、裏面に羽ばたく鷹が描かれ、頂を目指す日本代表にぴったりのユニフォームだ。選手が着た状態だと見えないが、ナスもしっかり隠れている。
画像引用元↓チャンピオンの公式サイト
さあ、試合が始まった。
スタメンは、
キャプテンで司令塔の豊島英、
ディフェンスに定評のある川原凛、
パラリンピック5大会連続出場のレジェンド、藤本怜央、
日本車椅子バスケを支えるビッグマン、秋田啓。
藤本の3が試合の初得点。フリースローで日本が1加点。
藤本の2。鳥海も2得点。また藤本が得点。
またまた藤本がポイントをとる。
海外リーグで活躍する香西宏昭がコートに入って、早々得点。
香西がまた得点。1Qで鳥海がすでに6リバウンド。
18-18で第1Qを終える。
2Q始まる。
ここまで、藤本と香西が得点を重ね、鳥海はディフェンスとリバウンドでの貢献が大きい。2Qですでにリバウンド数が二桁に達する。
鳥海の動きが凄い。
車椅子バスケットボールは、障害の度合いによって、それぞれの選手に持ち点が決まっている。
障害が重いほど点数が低い。
鳥海は、両足を切断していて、両手の指の数も少ない、ローポインターだ。
だが、腹筋が働いて体幹がしっかりしているから、これほどダイナミックでアグレッシブな動きで、チームに勢いを与えている。
スキンヘッドの赤石竜我の速攻が決まる。
イスバスの速攻は良い!ホイールのついたマシン脚だからこその疾走感!
スキンヘッドにヘッドバンドの赤石の速攻がまた決まる。
京谷ヘッドコーチが求めるトランジションバスケをコート上で体現する。
27-32で、5点リードされて、前半を終える。
後半初得点は秋田。藤澤潔が2を決める。
藤澤また得点。香西がロング2。
ところで質問。あなたは、椅子に座った状態でシュートを打ったことありますか?
香西宏昭が軽々放ったかのように見えるロング2すら、俺はリングに届かせる自信がない。だって、今まで打ってきたシュートは、膝を屈伸させて、下半身からの力を上半身に伝えて打ってきたシュートだから。
本当に、車いすバスケ選手の上半身の力はすごいと思う。
立った状態に比べて打点も低いのに、はるか遠くスリーポイントラインからリングに届くシュートを放てるなんて、すご過ぎる。
車いすバスケでは、ミドルシュートすらロングシュートの感覚だろう。
スリーポイントラインすれすれで放つシュートだって、カリーが打つみたいなセンターライン近くのディープ3の感覚だろう。
鳥海ペイントエリアに飛び込んで2点。
香西のロングシュート。
鳥海速攻レイアップ。ゴールの支柱の寸前で、ぐるりとマシン脚を回転させて激突を防ぎ、ディフェンスに戻っていく。
香西がまたロングシュート。
日本イスバス界を代表するシューター、というところを見せている香西。
秋田がフリースローを決める。
46-45
一点とはいえ、アメリカ相手にリードをとり、最終クォーターを迎える。
香西が二得点。鳥海アシストの川原ゴール下。
藤本2。古澤拓也がバックボードに当てて入れるバンクショット。
鳥海が気迫のプレイ。オフェンスリバウンドをもぎ取って、倒れ込みながらゴール下シュートを決める。
日本一丸、リバウンドへの意識が高いチームは、たとえシュートを外しても、みんなで攻撃をつなげて、最後は香西が、みんなでつないだボールを、リングに沈める。
ここまで17リバウンドしている鳥海が、必死のグッドディフェンスだが、アメリカに突き放される。
残り一分を切り三点差だが、まだ分からない。
日本はファウルして時計を止める。
フリースローで4点差……5点差。二本とも決められ厳しくなってきた。
残り36秒でタイムアウト。最後の作戦会議か?
タイムアウト明け、赤石がゴール下のシュートを決め、点差を3に縮める。
ここでタイムアウト。
今度こそ最後の作戦会議。
アメリカはシューターにボールを預けているから、日本としては時計を止めるために、シューター相手にファウルするしかない(この時間帯、ボールに行かないファウルはアンスポを取られる)。
フリースローで4点差……二本目は外れる。
しかし追いつくことは出来ず、60-64でアメリカが優勝。
日本は準優勝。堂々の銀メダルだ!!
車いすバスケットボールで初めて日本にメダルをもたらした彼らに、盛大な拍手を送りたい👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏
個人スタッツとしては、香西が18得点。藤本が11得点。鳥海が8得点18リバウンド。
銀メダルおめでとうございます!!
いやー、惜しかった。アメリカ相手に良い戦いを見せてくれて、立派です。
胸を張ってください、世界二位です。お疲れさまでした!!